英語できないけどイギリスの大学院に行く。

英語ができないけどイギリスの大学院に行きます。

今日はなんと雑文を書く余裕がある。

イギリスの大学院は留学生が多いので、留学されている方のブログやSNSを拝見すると「〇〇人の友達が~」とか「〇〇人のフラットメイトは~」ってよく出てくるんですけど、私がこっちにきて驚いたのは、自己紹介の時にみんな「アイムフローム」を言わないことです。なので、そのブログやSNSやらの彼ら/彼女らは、現地である程度以上の人間関係を築いているのだな…と遠い目になります。さておき。

まぁ確かにどの国から来たかとか関係ないし、学部から留学してきてる子なんかは今更だろうし、わざわざ自己紹介で言うことでもないんだろうなぁと思います。なので私は自分のコースにどれくらい留学生がいるのかわかりません。私以外みんな英語がぺらぺらだし、私のリスニング力ではネイティブかどうか判断できません。「東アジア系の外見の学生が私を含めて4人います」までしかわかりません。まぁ仲良くなればそういう話も出てくるんでしょうけど、いかんせん私は友達がいませんのでわからないまま修了しそうです。

で、困る、というか気を使うのが「中国語を話す子たち」です。私がこっちで交流のある子は日本人のPhD先輩をのぞいて全員中国語を話す子たちなのですが、中国語を話す=中国人、とは限らないので決めつけないようにしなければならない。台湾人かもしれないし香港人かもしれない。(そもそも〇〇人とは?)でもつい中国人だと思い込んでしまう。なのでつい「中国ではそれどうやって食べるの?」みたいに言いそうになる。ギリ気づいて「あなたの国では」って言えた時には「あぶねー!英語の語順で良かったー!!」ってなります。まぁ確率的に中国から来た可能性が圧倒的に高いけど、そういう問題じゃないからね。1/100は0ではないからね。

台湾の人を中国人だと思うことは、それだけでもう一つの主張を持つことに繋がりかねないわけだけれども、逆もまた然りで、すなわち私たちは「中国語を話す人の前に立つ」だけで自分の主張を問われるのです。これはイギリスにいようが日本にいようがどこにいようが同じです。

先日、とある授業で一緒になる子とピザを食べに行ったのですが(これは友達、と言っていい案件では?!)、彼女は所属しているコースがHuman Rightsなのでその辺りは余計に気を使ってしまうなと思い(というのも偏見だけど)、「ところでどこからきたの?」って聞いたら中国でした。ちなみに自国は嫌いらしい。

で、何が言いたいかというと、台湾とか香港のことは近隣国なので、すこしセンシティブな部分があるということを知っているおかげで考えられるのですが、知らずにやってしまっていることが沢山あるんだろうなぁということです。怖い!知らないって怖い!

かといって、家で岩波新書を読むモチベーションもなかなか出てこないわけですけれども。なんだろうなぁ。緊張感?自分には知らないことがあってそれが誰かを傷つけるかもしれないという緊張感。これを常に持って部屋の外に出なければいけないというか、部屋にいてもパソコンに向かっていれば同じです。これが行き過ぎるとコミュニケーションへたくそ野郎になってしまうのですが、私の場合はそれ以前に英語が話せないので結果は同じです。良かった。

で、これは性別の話でも同じで、HeとかSheとか主語に性別判断が必要な英語まじ時代遅れwwwと常々思っているのですが、いやていうか三人称ってすごくない?必ず何かしらの話者の判断が入ってくるじゃん??三人称やばいな??とテンション上がってちょっと検索したら、ちょうど昨日(目次だけ)読んだエスポジト先生の別の本が出てきたので「運命!!!」ってなりました。

なんの話だっけ。

そうそう。バイアスに意識的であることはなんと面倒くさいことか。面倒くさいを頑張ろう、という話。

これを書くのも、私は台湾問題や香港問題に疎いので、もしかしたらこの文章にも間違いや偏見が含まれていて、誰かからお叱りを受けるかもしれないのだけれども(むしろ教えてもらうの歓迎)、それでも表明することが、外に出ない代わりに私にできることかもしれないので、文章というほどの体裁はとれてないけども、雑文としてあげておきます。